和の香り研究所ブランドストーリー
香りに託す、土地の記憶

和の香り研究所のはじまり

日本には、四季折々の自然の移ろいや土地ごとに息づく風土の中で、人々の暮らしとともに香りが存在してきました。お香や茶の湯、薬草や香木など、香りは古来より、癒し・祈り・交流の手段として受け継がれてきたのです。

和の香り研究所は、そんな“日本に眠る香りの記憶”を再び呼び覚まし、今の時代にふさわしいかたちで届けたいという想いから生まれました。 単なる商品づくりではなく、香りを通して文化や土地、人の心までもつなぎ直す――。そのような願いを込め、私たちはこの和の香り研究所を立ち上げました。

香りが放つのは、目には見えないけれど、確かに存在する「記憶」と「物語」。 その物語を、一滴の香りに封じ込め、世界へと届けていきます。

私たちが大切にしていること

私たちが香りづくりにおいて最も大切にしているのは、“地域の声に耳を傾けること”です。 静岡や各地に根づく植物や風景、人々の営み――そうした土地に宿る目には見えない「文化の記憶」に丁寧に触れ、香りとして昇華させていく。それが私たちの香りづくりの原点です。

現代社会では、グローバル化と効率性の名のもとに、地域の香りや伝統が忘れ去られつつあります。しかし私たちは、眠っていた香りに再び光を当てることで、地域の文化や誇りを再燃させたいと考えています。

香りは、空間を変え、人の心を動かし、思い出を呼び起こします。 そして香りが伝わることで、地域の物語もまた、静かに息を吹き返すのです。

香り開発のプロセス

私たちの香りは、ただ「良い匂い」であることを目指しているわけではありません。 その土地ならではの空気感や記憶、暮らしの背景までも内包できるよう、すべての工程において丁寧な手仕事を重ねています。

素材の選定では、地域の農家や野山に足を運び、地元の自然や伝統を反映した植物を一つひとつ選びます。香りの抽出には、低温水蒸気蒸留や真空蒸留など、植物に応じた最適な手法を採用。 その後、調香師と試作を重ね、香りのバランスを何度も見直しながら、ようやく製品として完成します。

「なぜこの香りなのか?」を説明できる背景と、物語を感じる香りこそが、私たちが大切にしているものです。

地域との共創と連携

和の香り研究所の香りは、単独で生み出されるものではありません。 そこには必ず、地域で暮らす人々や自然、そして目に見えない“土地の記憶”が存在します。

私たちは、地元の農家や職人、大学や研究機関、地域団体と連携しながら、香りづくりを共同で進めています。 採取の許可、素材の選定、抽出試験、品質検査など、さまざまな工程で地域の力が欠かせません。

香りを通じて地域を知り、地域が香りを通じて元気になる――。 この双方向の循環が、新しい地域価値を生み出すと信じています。

香りの循環と再活用

香りの背景にある自然資源を、私たちは「使い捨て」にすることはありません。 香料として抽出した後の茶葉や植物素材も、ペットフード、化粧品原料、染料、肥料などに再利用する仕組みを構築しています。

これは「もったいない」という日本的感性だけでなく、持続可能な社会を目指すうえで欠かせない視点です。 限られた資源に感謝を込め、最後まで使い尽くすこと。それも私たちの香りづくりの一部です。

使用シーンと体験価値

私たちの香りは、空間や肌に“そっと寄り添う存在”であることを目指しています。 リラックスしたい夜、朝の目覚め、集中したいひととき、あるいは旅の記憶を呼び戻したい時。 香りは、言葉よりも先に心を癒し、時間や空間を豊かにしてくれます。

また、ギフトとして贈れば、大切な人との“香りの記憶”を共有することもできます。 私たちは、香りを通じて「体験」が生まれる瞬間を何よりも大切にしています。

ブランド名に込めた想い

「和の香り研究所」という名には、日本に根づく文化的価値を香りとして研究・継承し、新たなかたちで世界へ伝えていくという決意が込められています。 “研究所”としたのは、絶えず問いを立て、検証し、変化を受け入れる姿勢を大切にしたいという意思の表れです。

ロゴデザインには、立ち上る香りのゆらぎと、墨のにじみのような余白を表現しています。 それは、明確さよりも“曖昧の美”を尊ぶ、日本の感性を象徴するものです。

香りで描く未来

私たちの香りづくりは、単なる製品開発ではありません。 香りは、人と土地、記憶と未来をつなぎ直す「文化の再編集」でもあるのです。

香りが旅の記憶を呼び起こし、誰かの心に残る。 それが新しい訪問のきっかけとなり、地域との縁が生まれる。 その循環が育てば、やがて地域が元気を取り戻し、香りがその土地の未来を照らす存在となるでしょう。

私たちは、香りを通じて「人・自然・文化が共鳴する社会」を目指しています。